アメリカ合衆国
スイートコーンの収穫は、北西部と中西部の両方で完全に終了しました。どちらの地域も今シーズンはお天気に恵まれず、現時点で入っている情報によると、トウモロコシ市場は品薄になる見通しです。予算どおりの収穫ができなかったサプライヤーもありました。現時点で受注が確定していないのであれば、おそらく今年はスポット買いは非常に難しいでしょう。
コロンビア盆地のジャガイモの収穫は、昨シーズンよりも改善したと伝えられていますが、ばらつきがあります。ジャガイモは現在、貯蔵が進められていて、収穫分の加工はほぼ完了しています。固体比重は平均を上回っているとのことで、これが回収率を支えています。コロンビア盆地では、すでに2018年のジャガイモのシーズンに向けた契約交渉が始まっています。北西部は生産能力が拡大しているため、契約量も増える可能性があり、生産者価格はこれまでのシーズンよりわずかに高くなる見通しです。
フロリダ州のオレンジは、以前からカンキツグリーニング病に悩まされていましたが、9月のハリケーン・イルマの被害を受けた結果、現時点で米国農務省は過去70年以上で最低の収穫量になると予測しています。収穫量は2017年と比べて20%以上少なくなるでしょう。フロリダ州は米国のオレンジの50%を生産しています。
メキシコ:この夏のメキシコのブロッコリーの生産量は、期待を下回りました。ここ数カ月間、生鮮市場に回るものが増えていて、業界に逆風をもたらしています。カリフォルニア州が季節外れの暑さに見舞われたことから、生鮮市場向けブロッコリーを求めるサプライヤーがメキシコからの買い付けに走り、この結果、冷凍市場向けの商品が品薄になりました。加えて、メキシコはこの夏、例年以上に気温も湿度も高かったため、品質の良い原材料が減り、供給にさらに影響しました。メキシコの加工業者は、事業計画を維持するため約30%割高の原材料価格を提示しています。現在、畑では、今月・来月の繁忙期に生産の最盛期をぶつけるための植え替えが加速しています。加工工場への納品量も増えましたが、フル操業になるまでには、まだかなり時間がかかるとのことです。
グアテマラ:9月と10月の大雨でブロッコリーの収穫に影響が及び、収穫量が減りました。加工業者は十分な出荷量の確保に苦心しています。
ヨーロッパ:ポーランド北部は、今シーズンのトウモロコシの収穫が約30~40%減になるとされています。気温が上がらず雨も多かったため、不作になっています。
ハンガリーのジャガイモは、暑さと雨不足で影響を受けました。ハンガリーではトウモロコシも例年を10%下回ると予想されています。暑さに見舞われたうえ、夏のシーズンに作業が集中しすぎたためです。
スペインではブロッコリーの収穫がまもなく始まります。この夏の収穫が暑さのために予算を下回り、国内需要も増えていることから、この地域のブロッコリー市場は品薄になるでしょう。
ニュージーランド:雨の多い冬となり、ジャガイモに影響しました。現在、ポテトチップスが手に入りにくくなっています。ニュージーランドのトウモロコシは2月にシーズンが始まります。トウモロコシの在庫は不足気味で、スポット市場での購入は困難です。
チリ:最近の大雨のせいでイチゴとアスパラガスのシーズンが2週間ほど遅れています。どちらも今月から加工が始まる見通しです。

中国:
秋が来て気温が下がり、雨と晴れが交互に訪れるようになったため、一部の作物には良い影響を及ぼしています。幸いにも、浙江省と福建省の作物に影響するような大きな台風は発生していません。
山東省:タロイモのシーズンが進行中です。豊作で質・量ともに良く、価格も安定しているとのことです。
ブロッコリーの収穫は今月から始まります。質・量ともに良くなると期待されています。ブロッコリーを注文するなら今が好期です。
浙江省: これまでのところ、この地域のブロッコリーとカリフラワーは順調と見受けられます。
レンコンは現在、収穫が行われています。作付面積が拡大し、天候にも恵まれたため、質・量ともに良好で、価格は安定しています。
スナップエンドウとサヤエンドウは、きわめて低在庫です。
福建省:秋作のエダマメが収穫されています。需要拡大を受けて価格も上がっています。
シログワイのシーズンは12月に始まります。これまでのところ良好な状況です。
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